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再建築不可物件の調べ方|相続した実家の前の道が「建築基準法の道路」かを役所の地図で確かめる

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最終更新 2026-09-14

この記事でわかること

  • 先に結論
  • 条文:道路に2メートル以上接していること
  • 自治体ごとの調べ方
  • 道路に接していなくても、建てられる場合
  • 再建築不可と分かったら

相続した実家を「売るか、建て替えるか」を考えるとき、最初に確かめることがあります。 その土地に、もう一度家を建てられるかです。

建てられるかどうかを決めるのは、建物の古さではなく、敷地が接している道です。しかも、見た目が道路でも、法律上の「道路」とは限りません。

先に結論

名古屋市は、建築基準法上の道路について次の3項目を調べてくださいと案内しています。

  1. 指定道路図で、道路の種別を調べる
  2. 道路法の認定の有無と、認定上の道路の幅を調べる
  3. 現地で、いまの道路の幅を測る

これに、敷地がその道路に何メートル接しているかを足すと、条文の要件がそろいます。

★電話では答えてもらえない自治体があります(横浜市・世田谷区)。地図で下調べをしてから窓口に行く順番です。

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条文:道路に2メートル以上接していること

建築基準法43条1項は、こう定めています。

建築物の敷地は、道路(略)に二メートル以上接しなければならない。

ここでいう「道路」は、42条で定義された道路です。原則として幅4メートル以上で、次の種類があります。

42条の区分 中身
1項1号 道路法の道路(国道・都道府県道・市区町村道)
1項2号 都市計画法・土地区画整理法などで造られた道路
1項3号 建築基準法の適用時に既にあった道
1項4号 2年以内に事業が行われる予定で指定された道路
1項5号 位置の指定を受けて造られた道(位置指定道路)
2項 幅4メートル未満で、特定行政庁が指定した道

世田谷区の案内は、1項3号を「昭和25年11月23日現在から存在する道路」と説明しています。

「公道だから大丈夫」とは限らない

横浜市の案内には、次の注意書きがあります。

  • 登記上は公衆用道路や公道であっても、建築基準法の道路に該当しないものもある
  • 公道であっても幅員が4メートル未満の場合は、建築基準法上の道路に該当しない(1項1号の説明)

★登記簿の地目や「市道」という看板だけで判断しない。これがこの記事でいちばん伝えたいことです。

幅4メートル未満の「2項道路」

42条2項の道は、道の中心線から2メートルの線が道路の境界線とみなされます。世田谷区は、後退した線と道の間の部分は敷地面積に算入できないと説明しています。

★建て替えはできても、敷地が狭くなることがあります。後退の有無は窓口で確かめる事項です。

自治体ごとの調べ方

4つの自治体の案内を、原文から並べます。地図の名前も、電話で聞けるかも違います。

自治体 ネットの地図 電話での回答
横浜市 i-マッピー 受け付けていない
大阪市 マップナビおおさか 記載を確認していない
名古屋市 指定道路図 記載を確認していない
世田谷区 せたがやi-map 回答していない

横浜市

  • 道路の種別は「指定道路図」で確認。i-マッピーで道路をクリックすると種別が出る
  • 間違いが生じた場合の影響が大きいため、電話での問合せは受け付けていない
  • 指定道路図は、状況の変化で種別が変わる場合がある。道路判定をしていない道もある

大阪市

  • 道路参考図を建築指導部建築企画課に備え付け、マップナビおおさかでも公開
  • 地図は参考図で、各種申請資料や証明資料として使えない
  • 2種類以上の着色がある道、表示がない道は、道路判定の窓口に相談

名古屋市

  • 上の3項目(指定道路図の種別・道路法の認定と幅・現地の幅)を調べる
  • 指定道路図に表示がない、疑義がある場合は、建築指導課道路審査担当に相談

世田谷区

  • 道路の種別はせたがやi-mapで確認。最新の情報ではないと明記
  • 道路の種別や後退方法は、電話やメールでは回答していない。建築安全課の窓口へ
  • 窓口での閲覧は無料。発行は指定道路調書1通100円、指定道路図1通300円

道路に接していなくても、建てられる場合

43条2項は、2メートル以上接していない敷地でも、次のどちらかなら1項を適用しないと定めています。

  • 認定:幅4メートル以上の道に2メートル以上接し、用途・規模が国土交通省令の基準に合い、特定行政庁が支障がないと認めたもの(2項1号)
  • 許可:周囲に広い空地があるなど省令の基準に合い、特定行政庁が建築審査会の同意を得て許可したもの(2項2号)

★認定・許可は建物ごとの判断です。「前に許可が出たから次も出る」とは、条文からは言えません。横浜市は、この対象になる道路状の空地について建築局市街地建築課に相談するよう案内しています。

再建築不可と分かったら

建て替えができない土地は、売り方と相談先が変わります。

調査方法・集計条件

調査対象
横浜市・大阪市・名古屋市・世田谷区の、建築基準法上の道路(接道)の調べ方の案内
対象件数
4自治体
調査日
2026年9月(2026-09-14 確認)
データソース
横浜市「建築基準法の道路について」(最終更新 2025年7月15日)/大阪市「建築基準法上の道路種別と道路判定等」(2026年2月13日)/名古屋市「道路の調べ方」(更新 2026年4月15日)/世田谷区「建築基準法上の道路について」(最終更新 2025年12月1日)
集計方法
各ページに書かれた、ネットの地図の名前・電話での回答の可否・窓口・手数料を原文から転記しました。
除外条件
4自治体以外は調べていません。
注意事項
電話での回答は、案内に記載を確認できなかった自治体を「記載を確認していない」としています(「答えてくれる」という意味ではありません)。

国に返すか、買い取ってもらうかは、売れない土地を手放す方法(国に返す・買い取ってもらう)で比べています。

この記事でできていないこと

  • 4つ以外の自治体の調べ方は確かめていません。地図の名前も窓口も違います
  • 大阪市・名古屋市が電話で答えるかどうかは、案内に記載を見つけていません
  • 43条2項の認定・許可が出る見込みは判断していません
  • 再建築不可の土地の値段は書いていません

次にやること

いまの状況 次にやること
前の道が道路か分からない 自治体の指定道路図で種別を見る
地図に色が付いていない 建築指導の窓口へ(電話で聞けない自治体あり)
狭い道に面している 幅4メートル未満なら、2項道路か、後退が要るかを窓口で確かめる
再建築不可と分かった 仲介と買取の違いを読み、相談先を比べる
相続の手続きがまだ 相続の期限を先に確認

よくある質問

再建築不可物件かどうかは、どこで調べられますか?

自治体の指定道路図で、敷地が接している道が建築基準法上の道路か、その種別を調べます。横浜市はi-マッピー、大阪市はマップナビおおさか、世田谷区はせたがやi-mapで公開しています。

公道に面していれば、再建築できますか?

とは限りません。横浜市は、公道であっても幅員が4メートル未満の場合は建築基準法上の道路に該当しないと案内しています。登記上の公衆用道路についても、該当しないものがあると注意書きがあります。

電話で道路の種別を聞けますか?

自治体によります。横浜市は電話での問合せを受け付けておらず、世田谷区も電話やメールでは回答していないと案内しています。

道路に2メートル接していない土地は、絶対に建て替えられませんか?

建築基準法43条2項の認定または許可を受けた場合は、1項が適用されません。ただし建物ごとの判断で、許可には建築審査会の同意が要ります。

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この記事で参照した一次資料

制度と法令についての記述は、上の資料にもとづきます。手続きの進み方や事業者の選び方など、資料で確かめられない部分は「編集部の見立て」として本文中で分けています。当サイトが資料を確認したのは 2026-09-14 です。
法令・制度は改正されます。手続きの前に、必ず最新の条文と担当する専門家の説明をご確認ください。

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