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この記事でわかること
相続した実家が再建築不可だと分かったとき、最初に浮かぶのは「もう売れないのか」だと思います。
売ることはできます。ただし、どの売り方を選ぶかで、必要な手続きも、使える税の特例も変わります。 しかも2025年4月から、「リフォームしてから売る」の手続きが変わりました。
再建築不可かどうかの調べ方は、再建築不可物件の調べ方にまとめています。
| 売り方 | 何が必要か | 根拠 |
|---|---|---|
| 隣地の所有者に売る | 相手が買うかどうか | 43条1項(一体の敷地で2メートル接すれば要件を満たし得る) |
| 認定・許可を得てから売る | 特定行政庁の認定、または許可(審査会の同意) | 43条2項 |
| 現状のまま買取業者に売る | 業者の査定 | — |
| リフォームしてから売る | 大規模なリフォームなら建築確認 | 2025年4月からの改正 |
| 解体して土地で売る | 解体後も新しく建てられない土地として売る | 43条1項 |
★「どれが高く売れるか」は、物件ごとに違います。当サイトは相場の数字を載せていません(理由は後で書きます)。
点の内訳と順位の決め方は総合ランキングに書いています。
建築基準法43条1項は、建物の敷地が「道路」に2メートル以上接することを求めています。ここでいう道路は42条の道路で、原則として幅4メートル以上です。
★この要件は、新しく建てるときに問われます。いま建っている家に住み続けること自体を禁じる条文ではありません。だから「建っている家ごと売る」「土地だけで売る」で、買う人にとっての意味が大きく変わります。
隣の土地が道路に接していれば、2つの敷地を一体にしたとき、道路に2メートル以上接することがあります。その場合、買った人にとっては43条1項の要件を満たす敷地になり得ます。
★隣地の所有者にとってだけ価値が上がる土地ということです。最初に声をかける相手になります。ただし、実際に要件を満たすかは、一体にした後の形で建築指導の窓口が判断します。
43条2項は、2メートル接していない敷地でも、次のどちらかなら1項を適用しないと定めています。
★認定・許可は建物の計画ごとの判断です。「前に許可が出た」は、次も出る保証になりません。売る前に見込みを確かめるなら、自治体の建築指導の窓口に相談します。
隣地が買わない、認定・許可の見込みも立たないとき、現状のまま再建築不可物件を扱う買取業者に売る道があります。
当サイトの台帳では、訳あり物件
★1社だけで決めないでください。買取の金額は業者ごとに出てくる数字の意味が違います。仲介と買取の違いは仲介と買取は何が違うかにあります。
国土交通省は、2025年4月から木造戸建の大規模なリフォームが建築確認手続きの対象になったと周知しています。
| 区分 | 改正前 | 2025年4月以降 |
|---|---|---|
| 木造2階建て | 4号建築物:大規模なリフォームの建築確認は不要 | 新2号建築物:必要 |
| 木造平家建て(延べ200㎡超) | 4号建築物:不要 | 新2号建築物:必要 |
| 木造平家建て(延べ200㎡以下) | 4号建築物:不要 | 新3号建築物:不要 |
出典: 国土交通省 周知チラシ(2025年3月版)
大規模なリフォームとは、主要構造部(壁、柱、床、はり、屋根または階段)の一種以上について行う過半の改修等です。チラシは、階段の架け替えや屋根の全面的な改修は該当し、屋根や壁の仕上げ材のみの改修は該当しないと例を挙げています。 キッチン・トイレ・浴室などの水回り、手摺やスロープの設置は手続き不要とされています。
チラシには、次の注意も書かれています。
★「再建築はできないが、リフォームなら自由にできる」とは、2025年4月以降は言えません。 どこまでの工事が大規模なリフォームに当たるかは、建築主事または指定確認検査機関に相談するよう、チラシも案内しています。
解体すると、買う人はそこに新しく建物を建てられない土地を買うことになります(43条1項)。 ★更地にすれば売りやすくなる、とは限りません。建物があるから使い道がある、という買い手もいます。
地方税法349条の3の2は、住宅の敷地(住宅用地)の固定資産税の課税標準を価格の3分の1、200平方メートル以下の部分は6分の1とする特例を定めています。 ★この特例は家屋の敷地に対するものなので、解体して家屋が無くなれば、この特例の対象から外れます。 また同じ条文は、空家法の勧告を受けた管理不全空家等・特定空家等の敷地を特例から除いています。放置して勧告を受けても外れます。
「国に引き取ってもらう」相続土地国庫帰属制度は、法律の2条3項1号で建物の存する土地は申請できないと定めています。 ★この制度を使うなら解体が前提になります。解体・固定資産税・国庫帰属は、順番を決めてから動く必要があります。
一方で、税の特例では「解体してから売る」ことが要件になる場合があります。次の節です。
国税庁 No.3306 の特例は、相続した空き家や敷地を売ったとき、譲渡所得から最高3,000万円を控除できるものです。
| 要件の主なもの | 内容 |
|---|---|
| 家屋 | 昭和56年5月31日以前に建築・区分所有建物登記でない・相続の直前に被相続人以外が住んでいない |
| 売り方 | 家屋が耐震基準を満たして売る/全部を取り壊して敷地を売る/買主が売った年の翌年2月15日までに耐震化か取り壊し(令和6年1月1日以後の譲渡) |
| 期限 | 相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで |
| 金額 | 売却代金1億円以下 |
| 控除額 | 最高3,000万円。令和6年1月1日以後の譲渡で相続人が3人以上なら2,000万円 |
出典: 国税庁 No.3306(令和8年4月1日現在法令等)
★売り方の選び方が、そのまま税の要件に関わります。「現状のまま売る」なら耐震基準、「解体して売る」なら取り壊しの時期が問われます。 適用には確定申告と、市区町村の「被相続人居住用家屋等確認書」が必要です。期限の数え方は相続の期限にもあります。
国に返すか、買い取ってもらうかは、売れない土地を手放す方法(国に返す・買い取ってもらう)で比べています。
| いまの状況 | 次にやること |
|---|---|
| 再建築不可か確かでない | 再建築不可物件の調べ方で指定道路図を見る |
| 隣地が道路に接している | 隣地の所有者に、買う意思があるか聞く |
| 建て替えの見込みを知りたい | 自治体の建築指導の窓口で43条2項を相談 |
| リフォームして売りたい | 工事が大規模なリフォームに当たるか、建築主事等に相談 |
| 早く手放したい | 再建築不可に対応する相談先を比べる |
| 昭和56年以前の相続した家 | 3,000万円特例の期限と要件を先に確認 |
できます。隣地の所有者に売る、43条2項の認定・許可を得てから売る、現状のまま買取業者に売る、リフォームしてから売る、解体して土地で売る、の5つの方法があります。どれを選ぶかで、必要な手続きと使える税の特例が変わります。
2025年4月から、木造2階建てなどの大規模なリフォーム(主要構造部の過半の改修等)は建築確認手続きが必要になりました(国土交通省)。水回りの改修などは手続き不要とされています。大規模なリフォームに当たるかは、建築主事または指定確認検査機関に相談してください。
当サイトは相場の数字を載せていません。確認した一次資料に、全国の相場を示すものが無かったためです。複数の買取業者や不動産会社の査定を比べ、それぞれの数字が仲介の見込みか、買取の提示額かを確かめてください。
とは限りません。解体しても、そこに新しく建物を建てられない土地であることは変わりません(建築基準法43条1項)。一方で、空き家の3,000万円特例は「取り壊して敷地を売る」形でも使える場合があります(国税庁 No.3306)。
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制度と法令についての記述は、上の資料にもとづきます。手続きの進み方や事業者の選び方など、資料で確かめられない部分は「編集部の見立て」として本文中で分けています。当サイトが資料を確認したのは 2026-09-14 です。
法令・制度は改正されます。手続きの前に、必ず最新の条文と担当する専門家の説明をご確認ください。
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下の数字は、官公庁のページに書かれている内容です。制度は変わることがあるので、判断の前に一次情報を確かめてください。
出典の確認日: 2026-08-27