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定期借地権のマンション|建て替えても期限は延びない。条文のどこを見るか

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訳あり・共有持分・借地権の相談先の比較

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空き家買取の専門店。借地権・再建築不可・共有持分に対応

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訳あり・共有持分・借地権の相談先をすべて見る・区分ごとの総合ランキング

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最終更新 2026-09-17

この記事でわかること

  • まず、住むマンションなら種類は1つに絞れる
  • 22条で何が外されているか
  • 決定的に違う場所① 建て替えても期限は延びない
  • 決定的に違う場所② 部屋だけ先に手放すことはできない
  • 決定的に違う場所③ 地代と取壊しの費用は、持分に応じて全員で

親から受け継いだマンションの契約書に「定期借地権」とあったとき、気になるのはたいてい2つです。期限が来たらどうなるのかと、いま売れるのか。

この2つは、条文を順に見ていくと答えが出ます。そして普通のマンションとは、決定的に違う場所が3つあります。

まず、住むマンションなら種類は1つに絞れる

借地借家法は定期の借地権を2つ持っていますが、住むための建物に使えるのは片方だけです。

23条は、こう始まります。

専ら事業の用に供する建物(居住の用に供するものを除く。次項において同じ。)の所有を目的とし、かつ、存続期間を三十年以上五十年未満として借地権を設定する場合においては…… ― 借地借家法23条1項

★居住の用に供するものが、はっきり除かれています。 つまり、住むためのマンションが定期借地権なら、残るのは22条だけです。

条文 何のための建物か 存続期間
22条 しばりなし 50年以上
23条1項 専ら事業用(居住用を除く) 30年以上50年未満
23条2項 専ら事業用(居住用を除く) 10年以上30年未満

★「定期借地権は30年以上」と書いてあるページは、23条の数字を持ってきています。 住むマンションには当てはまりません。契約書の年数が50年以上になっているはずです。

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22条で何が外されているか

22条の本文は、外せるものを3つ並べています。

存続期間を五十年以上として借地権を設定する場合においては、第九条及び第十六条の規定にかかわらず、契約の更新(更新の請求及び土地の使用の継続によるものを含む。次条第一項において同じ。)及び建物の築造による存続期間の延長がなく、並びに第十三条の規定による買取りの請求をしないこととする旨を定めることができる。この場合においては、その特約は、公正証書による等書面によってしなければならない。 ― 借地借家法22条1項

外せるのは、この3つです。

外せるもの 根拠 外れていると何が起きるか
契約の更新 22条 期限が来たら終わる
存続期間の延長 22条 建て替えても延びない
買取りの請求 13条 建物を買ってもらえない

13条は、普通の借地権ならこう使えます。

借地権の存続期間が満了した場合において、契約の更新がないときは、借地権者は、借地権設定者に対し、建物その他借地権者が権原により土地に附属させた物を時価で買い取るべきことを請求することができる。 ― 借地借家法13条1項

★22条の特約でこれを外していると、満了のときに建物の代金は出ません。 建物を取り壊して土地を返すことになります。

なお、この特約は公正証書による等書面によってしなければならないと条文にあります。 契約書か公正証書が手元にあるはずです。無ければ、まずそれを探してください。

決定的に違う場所① 建て替えても期限は延びない

分譲マンションの建替えは、区分所有法にこう定められています。

集会においては、区分所有者(議決権を有しないものを除く。)及び議決権の各五分の四以上の多数で、建物を取り壊し、かつ、当該建物の敷地若しくはその一部の土地又は当該建物の敷地の全部若しくは一部を含む土地に新たに建物を建築する旨の決議……をすることができる。 ― 建物の区分所有等に関する法律62条1項

★ここが、普通のマンションといちばん違います。 5分の4を集めて建替えを決議できたとしても、借地借家法22条は「建物の築造による存続期間の延長がなく」と定めています。 新しい建物を建てても、借地の期限はそのままです。

普通の借地権なら、建て直したときに期間が延びる道が条文に用意されています。ただし7条は「その建物を築造するにつき借地権設定者の承諾がある場合に限り」20年間存続すると定めており、 地主の承諾が条件です。 定期借地権では、その道が契約そのもので閉じられています。 期限を動かすには、地主と新しい契約を結ぶ以外にありません。

決定的に違う場所② 部屋だけ先に手放すことはできない

マンションの土地の権利は、区分所有法で敷地利用権と呼ばれます。

この法律において「敷地利用権」とは、専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利をいう。 ― 建物の区分所有等に関する法律2条6項

定期借地権のマンションでは、この敷地利用権が借地権です。そして、

敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。 ― 建物の区分所有等に関する法律22条1項

★部屋だけを売る、借地権だけを地主に返す、という切り分けはできません。 ただし条文にただし書きがあります。規約に別段の定めがあるかどうかは、管理規約を見ないと分かりません。

決定的に違う場所③ 地代と取壊しの費用は、持分に応じて全員で

区分所有者は、自分ひとりで決める立場にありません。

区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し…… ― 建物の区分所有等に関する法律3条

各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する。 ― 建物の区分所有等に関する法律19条

★地主に払う地代も、満了のときの取壊しの費用も、持分に応じた負担になります。 建替え決議の招集通知には取壊しおよび建築に要する費用の概算額とその分担を定めることが62条4項に書かれていますが、 定期借地権の満了による取壊しについて、条文が積立てを義務づけている規定は見つかりませんでした。 管理規約と長期修繕計画に、その費用がどう書かれているかを確かめてください。

相続した人が、契約書で確かめる5つ

確かめる場所 何を見るか
契約の種類 22条の定期借地権か、普通の借地権か
存続期間 開始の年と、50年以上という年数
書面の形 公正証書か、それに代わる書面か
特約の中身 更新・延長・13条の買取請求の3つ
管理規約 分離処分のただし書きがあるか

★このうち「あと何年か」が、売るときにいちばん効きます。 残っている年数は毎年減りますし、22条では建て替えても増えません。

税の話は、地主側と借地人側で別

国税庁のタックスアンサーNo.4613 貸宅地の評価(ページの表記は令和8年4月1日現在法令等)には、定期借地権等の目的となっている宅地の評価について、 自用地としての価額から定期借地権等の価額を控除した金額で評価し、 自用地としての価額から「自用地としての価額×定期借地権等の残存期間に応じた割合」を引いた金額を上回る場合はその算式による金額とする旨が書かれています。

★これは土地を貸している側の評価です。 借地権を相続する側の評価について、当サイトはまだ条文・通達を確認できていません。 当サイトの借地権割合の記事は普通の借地権の話で、定期借地権等には使えません。

底地を売る・買うときの価格の考え方は、底地の買取価格にまとめています。

確かめられなかったこと

  • 金融機関の融資の扱い。残存期間が短いと借りにくいと言われますが、一次資料に届かなかったので書きません。
  • 取引価格の相場。当サイトは相場を作りません。
  • 満了が実際にどう処理されているか。借地借家法の公布は平成3年10月4日(法令XMLの公布年月日)で、50年以上という期間が満了した例を確かめられる段階にありません。
  • 施行の日付。附則の条文を取り出せなかったので、施行日は書きません。

売ることを考えるなら

残存期間・特約・規約の3つを控えてから相談してください。 この3つが分からないまま査定を受けても、出てくる額の根拠が分かりません。

この記事に関係する相談先(区分「訳あり・共有持分・借地権」の台帳から)

当サイトが公式サイトの表記を確認して記録している会社です(名称順。区分の順位はランキングにあります)。

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この記事で参照した一次資料

  • e-Gov法令検索「借地借家法」(3条(借地権の存続期間は30年)・7条(建物の再築による借地権の期間の延長。残存期間を超えて存続すべき建物を築造したときは、その建物を築造するにつき借地権設定者の承諾がある場合に限り、承諾があった日又は建物が築造された日のいずれか早い日から20年間存続)・13条(建物買取請求権。存続期間が満了し契約の更新がないとき、建物その他を時価で買い取るべきことを請求できる)・22条(定期借地権。存続期間を50年以上として設定する場合、契約の更新および建物の築造による存続期間の延長がなく、13条の買取りの請求をしないこととする旨を定められる。特約は公正証書による等書面によってしなければならない)・23条(事業用定期借地権等。専ら事業の用に供する建物(居住の用に供するものを除く)の所有を目的とし、30年以上50年未満/10年以上30年未満)・24条(建物譲渡特約付借地権。設定後30年以上を経過した日に相当の対価で譲渡する旨を定められる)を、e-Gov の法令XML(API)から条文本文で確認(2026-09-17確認))
  • e-Gov法令検索「建物の区分所有等に関する法律」(2条6項(敷地利用権とは、専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利)・3条(区分所有者は全員で管理を行うための団体を構成する)・19条(各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分の負担に任じる)・22条1項(敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、専有部分と敷地利用権を分離して処分することができない。ただし規約に別段の定めがあるときはこの限りでない)・62条1項(建替え決議は区分所有者および議決権の各5分の4以上の多数)を、e-Gov の法令XML(API)から条文本文で確認(2026-09-17確認))
  • 国税庁 タックスアンサー No.4613「貸宅地の評価」(定期借地権等の目的となっている宅地は、原則としてその宅地の自用地としての価額から定期借地権等の価額を控除した金額で評価し、「自用地としての価額-自用地としての価額×定期借地権等の残存期間に応じた割合」で求めた金額を上回る場合はその算式による金額とする旨の記載。ページの表記は「令和8年4月1日現在法令等」(2026-09-17確認)。★これは土地を貸している側(地主)の評価であって、借地権を相続する側の評価ではない)
  • 訳あり物件買取センター(公式サイト)(買取対象として借地権・再建築不可・共有持分・底地などを掲げている。サイト内案内の対応エリアは東京・埼玉・千葉・神奈川。宅地建物取引業免許は東京都知事(4)第92862号。査定はメールで無料と表記(2026-08-31確認))

制度と法令についての記述は、上の資料にもとづきます。手続きの進み方や事業者の選び方など、資料で確かめられない部分は「編集部の見立て」として本文中で分けています。当サイトが資料を確認したのは 2026-09-17 です。
法令・制度は改正されます。手続きの前に、必ず最新の条文と担当する専門家の説明をご確認ください。

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