相続登記の義務化 相続登記、最短で2027年3月31日が期限です。2024年4月1日より前に相続したことを知った未登記の不動産は、原則2027年3月31日まで。正当な理由なく申請義務に違反すると、10万円以下の過料の対象となることがあります。

相続した不動産と、その後の手続きの台帳

終活は何から始めるか|残された家族がいちばん困るのは「どこに何があるか」

最終更新 2026-08-24

終活と聞いて思い浮かぶのは、遺言・葬儀・お墓あたりだと思います。

ただ、相続が起きたあとに家族が実際に手を止めるのは、もっと手前です。

どこに、何があるのか分からない。

財産を分ける以前に、何を分けるのかが分からないという状態です。 そしていま、この「分からない」が起きやすい場所がスマホとネットの中に移っています。

家族が困る場所

何が困るか なぜ起きるか
ネット銀行・ネット証券 通帳もハガキも来ないため、存在に気づかれない
サブスクの引き落とし 解約しないと請求が続く。何に払っているか本人しか知らない
スマホが開けない 中に連絡先も写真も契約情報も入っている
SNS・メール 放置されたまま残る。訃報の連絡先も分からない
暗号資産・ポイント 気づかれなければそのままになる

紙が来ないものは、気づかれません。 昔は郵便物を見れば口座も契約も分かりました。今はそこが空です。

相続の手続きは「財産を全部出す」ところから始まる

相続税の申告も、遺産分割の話し合いも、財産の一覧が出てからでないと進みません。

あとから口座が見つかると、やり直しになることがあります。 相続税には申告の期限もあります(詳しくは相続税の申告は自分でできるか、税理士に頼むべきか)。

だから、生前に一覧があるかどうかで、家族の負担がまったく変わります。

何から始めるか

1. 「あるもの」を書き出す

金額はいりません。どこにあるかだけで十分です。

  • 銀行(ネット銀行を忘れずに)
  • 証券・保険
  • 不動産
  • 借入・ローン・保証
  • 定期的な引き落とし(サブスク、会費)
  • スマホとパソコン

この時点では、パスワードは書かなくて構いません。 「◯◯銀行に口座がある」と分かれば、家族は手続きを進められます。

2. スマホをどうするか決める

開けないスマホは、家族にとっていちばん厄介です。

  • 連絡先が分からず、訃報を伝えられない
  • 契約情報が中にある
  • 写真を残したいのに取り出せない

一方で、全部を見せたいわけではないという気持ちもあります。 ここが終活の中でも手が止まりやすいところです。

「残すもの」と「消すもの」を分けておく、という考え方があります。 全部見せるか、全部隠すかの二択ではありません。

台帳では終活・デジタル遺品に、 スマホとデジタル資産の生前整理に対応すると公式サイトで明示しているサービスを記録しています。

3. 不動産をどうするか決めておく

実家は、相続で最ももめやすい財産です。 現金と違って分けられないためです。

  • 住む人がいるのか
  • 売るのか、持ち続けるのか
  • 共有名義にすると何が起きるか

共有名義にすると、全体を売るには原則として共有者全員の同意が必要になります。 詳しくは共有名義になった相続不動産は売れるのかにまとめました。

売る方向で考えるなら、相続した不動産を売却するに順番をまとめています。

4. お墓をどうするか決めておく

継ぐ人がいないと分かっているなら、生前に整理する選択肢もあります。 墓じまいの費用は何で決まるのかに内訳をまとめました。

おひとりさまの場合

身寄りがない、または頼れる家族が遠い場合、手続きをする人がいないという問題が加わります。

  • 亡くなったことに気づかれるまで時間がかかる
  • 誰も財産の在りかを知らない
  • 部屋の片づけ、契約の解約をする人がいない

この場合、一覧を作っておくことの意味がさらに大きくなります。 誰かが来たときに、そこから辿れるからです。

死後の手続きを頼む契約(死後事務委任)や、 判断力が落ちたあとに備える仕組み(任意後見・家族信託)もあります。 専門家に相談するに、相続が起きる前に使える窓口も記録しています。

認知症になると、生前でも動かせなくなる

見落とされやすいのがこれです。

判断力が落ちたと見なされると、本人名義の預金や不動産が動かせなくなることがあります。 「相続が起きてから考えればいい」では間に合わない場面があります。

家族信託は、相続が起きる前に備えるための仕組みです。 台帳では専門家に相談するに、家族信託に対応すると明示している事業者を記録しています。

パスワードの扱い

一覧にパスワードを書き込むかどうかは、慎重に決めてください。

紙に全部書いて置いておくのは、生きている間の危険が増えます。 「どこに何があるか」と「どうやって開けるか」は分けて考えるのが基本です。

また、亡くなったあとにアカウントを開けるかどうかは、サービスごとに手続きが違います。 できる場合もあれば、できない場合もあります。

この記事でできていないこと

  • 個別の手続きは扱っていません。サービスごとに規約と手順が違います
  • 税額の計算はしていません。相続税は税理士にご確認ください
  • 法的な判断はしていません。遺言・後見・信託は司法書士・弁護士にご確認ください

次にやること

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